特別受益の加算             


  特別受益は相続財産に加える

  
・相続財産(遺産)は、被相続人が亡くなった時点で所有していた財産だけが対象になるわけではありません。

* * * 「財産分け」で持ち戻しする特別受益の範囲とは * * *
相 続 税 法   民     法

@相続開始前3年以内に相続人にされた贈与財産のみ
(相続税法19条1項)


・相続財産に加算する財産の価額は、「贈与時」の相続税評価額を加算する。



A「相続時精算課税制度」により贈与されたものはすべて



@特別受益者の相続分の計算

 
年齢制限なくすべて加算


・相続財産に加算する財産の価額は、「相続時」における通常の取引価額=実勢時価を加算することになる。


A特別受益の範囲

 
イ.遺贈・・・遺言で贈与された財産

 ロ.生前贈与
   ・婚姻のための持参金・支度金

   ・養子縁組のための持参金・支度金

   ・生計の資本のための贈与
(独立資金、
    住宅取得資金の一部、又は全額援
    助、海外留学資金、私立医学部の学
    費など)


* * * 持ち戻しする贈与財産の金額 * * *
相 続 税 法   民     法

         贈与時の価額

  相続開始の当時なお原状のまま在るもの
  とみなした場合の価額
 贈与時ではなく、現在の価値に戻して評価

 


・特別受益としてみなされるのは、ある程度まとまった大きな財産の贈与であって、お小遣いやお年玉、プレゼントなどはこれに含みません(プレゼントが新車の乗用車などの場合は別です)。

・では、なぜこのようにすでに贈与されてしまい存在しないもの(お金)を、計算上相続財産に加えるかというと、ひとつは
「相続人間の公平を図るため」で、もうひとつは後に出てくる「遺留分の計算をする」ためです。



  特別受益持ち戻し免除 の意思表示


・被相続人が生前に遺言書で、相続の際に生前贈与分を特別受益として相続財産に加えなくてもいい旨
特別受益持ち戻し免除の意思表示 を定めていれば、それに従えば生前贈与の分は相続とは切り離されるので、もらった人の丸儲けということになります。

・しかし、それによって他の相続人の
「遺留分」が侵害されていれば話は別で、遺留分を侵害された相続人は、 「遺留分減殺請求権」を行使すれば、生前贈与を受けた相続人から侵害された分を取り戻すことが可能です。

・法律的に遺言書によっても奪うことができないのが
「遺留分の権利」だからです。