ホ−ルディングカンパニ−設立の動き            



  ホ−ルディングカンパニ−設立の動き

1.持株会社設立

・金融機関等が持ってくる話であるが、持株会社に融資をし、その金でオ−ナ−から株を買い取りませんか、との提言をしている。しかし、買い取るに際し、多額の譲渡所得税を納付することとなる。

2.適格組織再編

・株式移転・株式交換は、完全親会社を作るスキ−ムである。

「株式移転」は、新設の完全親会社を作る場合に、「株式交換」は、既存の完全親会社を作る場合のスキ−ムである。


・株式移転の場合は、特別決議により、オ−ナ−他少数株主が所有する株式を「現物出資」して親会社を作り、その見返りに親会社の株式をもらう。

・この場合には、この親会社は
「株式保有特定会社」になってしまうので、その後株式以外の資産を増やす努力をしなければならない。

・株式移転の場合には、「株式保有特定会社」になるので、すでに諸々の資産がある既存の会社を持株会社にする
「株式交換」の方が「株式保有特定会社」を避けたい場合には適している。


3.会社分割

・会社分割の分社型分割により、現在の事業会社を持株会社にして、事業自体を子会社に移す。

・適格組織再編とは逆に、子会社を作り、事業を移転する。


・この場合には、この親会社にはすでに諸々の資産があるため、「株式保有特定会社になりにくい」、というメリットがある。



  租税特別措置法70条1項

・国等に対して相続財産を贈与した場合等の相続税の非課税等

* * * 措置法70条による事例 * * *

・そして昨年は、ランキングから消えていて、今回2位に返り咲いているのが、サントリーの佐治信忠社長です。  

・上位のいずれも上場株の時価ベースで、資産額計算をしているでしょうが、サントリー(正しくはサントリーホールディングス)だけは連結年商1.8兆円ながら、株式が譲渡制限された非上場会社です。

・そして、佐治家(鳥井家)の同族会社であり、大阪本社の資本金1.2億円の寿不動産という親会社に90%以上の株を持たれているんですね。  

・佐治社長の資産の多くはその寿不動産の株なので、その時価算定って、ちょっと調査が必要、というだけでなく、実は、寿不動産の筆頭株主だった99歳の鳥井春子さんのご相続で、その株式がサントリー芸術財団に寄付されて、財団が13%で筆頭株主になっちゃったりしています。  

・相続で公益法人に寄付した場合は、
「自社株といえど、相続税は非課税」(租税特別措置法70条)。  究極の相続税対策の王道ですね。  

・相続税を物納しようにも、非上場会社株では、簡単ではなかったはずですから。フォーブスの富豪2位の佐治信忠社長は、春子さんの甥御さん。  

・所有資産の計算には、こんなところも影響してきますね。昨年のランキングからはずれたのは、資産が減ったからではなく、フォーブスが、この時価算定の調査のために、対象からはずしたためなんだそうです。  

・ちなみにサントリー芸術財団のサントリーホール館長は、鳥井春子さんの甥で佐治信忠社長の義兄である堤剛さん、サントリー美術館長は、鳥井春子さんの甥で佐治信忠社長の従兄弟(いとこ)である鳥井信吾さんです。


・平成26年4月の税制改正で、公益法人の所有する株式数は、発行済株式総数の50%未満と改正された。

・従来は、議決権が50%未満との規制であったが、種類株式発行制度を利用し、多数の無議決権株式と少数の議決権株式の種類株式を発行し、
「多数の無議決権株式を公益法人に寄附」する節税策が増えてきたことへの対処である。